2/3 ビジネスの種としてのAR

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今日は『ビジネスの種としてのAR』というタイトルで、東京大学発明コンテストで奨励賞を獲得し、IT企業の経営も行っている 細谷さんからお話をいただきました。
AR(Augmented Reality)=拡張現実、2010年に席巻するとも言われているこのキーワード、皆さんはどれほど身近に感じているでしょうか?

そもそも、「ARとはなんぞや?」という方も多いと思います。
「拡張現実(かくちょうげんじつ)とは現実環境にコンピュータを用いて情報を付加提示する技術、および情報を付加提示された環境そのものを示す。」
現実の風景+機械が示した付加的な(拡張的な)情報が見える、ということです。
「名探偵コナン」のコナンの眼鏡のイメージに近いでしょうか(違いますかね)。

これまでに普及したVR=virtual realityは、人間が機械の世界に入り込むものでした。仮想空間の中に、人間が身を置きます。一方でARは、機械が人間の世界に入り込むものです。現実世界の中に、機械が「現実にはないもの」を拡張していきます。

ARをアカデミックに活用した例で「バーチャル飛鳥京プロジェクト」が紹介されました。
これは、対応したヘッドセットを装着することで、現在の町並みの上に飛鳥京時代の建物が見えてくる、というプロジェクトです(HP図を参照ください)。
今の現実には「ない」ものを、今の現実に「機械が投影」することで、現実が拡張されます。簡単に言ってしまえば、昔、建物があった場所に、建物の立体映像が見えます。
現実にはもう失われてしまった遺跡を、そこに存在するかのように投影することで、例えば観光地化(スマートツーリズム)などへの応用も期待されます。

身近な例では、カーナビへの応用が考えられます。現在のカーナビは画面の中に道も目印も表示されますが、運転中に画面を見ることはどうしても危険が伴います。そこで、ARを利用して、フロントガラスに矢印を投影していくことで、現実の風景に重ねてナビを表示するという活用が期待されます。

また、ドイツでは、エンジニアがヘッドセットを装着して工具を見ることで、その工具の使い方が3Dで表示されるという応用もなされています。直感的な理解が可能なため、文字の説明書に比べてずっと「人に優しい」インストラクションになっています。

実際に「その場にはないけれどウェブカメラを通して見ると存在する」例を細谷さんが実演して下さいました。あるマークの書いてある紙をウェブカメラに写すと、画面上ではその紙の上にイスが合成されて表示されます。現実の紙を動かすことで、画面の中のイスを好きな向きに変えることもできます。
このシステムを使えば、家具見本への応用が可能です。実際の家具を持ち歩かなくても、どんな家具かを三次元的に相手に示すことができます。また、例えばカーテンなど、買うまで家に持ち帰れないけれど、実際に家においてみないと分からないような商品を、買う前にシミュレーションすることができます。

ARは、技術そのものはもう革新的というほどの新しさはありませんが、コンピューターの性能が向上したことでようやく身近になり、まもなく、爆発的な普及が期待されます。ビジネスへの応用でも、数百万程度の投資で整備が可能であるため、中小企業も参入にそこまでのハードルはありません。あとはアイディア次第で、様々な応用の可能性を秘めていると思います。

三文会で出た応用のアイディアとしては、都市計画への利用、エンターテイメント(キャラが飛び出すカードゲーム、風俗産業、お化け屋敷など)、学会発表(パワーポイントがOHPにとってかわったように、ARがそのうち席巻するのではないか)、バーチャル会議、などがありました。
セカイカメラだけではないARの可能性、今後とも注目していきたいです!

PS
今回は試験的に三文会をUstreamで配信しました。
今後も行っていきたいと考えています。
TwitterのhayaokiというIDでUstreamを含めた三文会の情報を発信していきますので、どうぞフォローをよろしくお願い致します。

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コメント

  1. tomoyo より:

    haraさん
    ご参加ありがとうございました。
    「電脳コイル」、要チェックですね。
    またぜひいらして下さい♪

  2. hara より:

    今日はありがとうございました.
    初めての参加でしたが,中々面白かったです.

    > 「名探偵コナン」のコナンの眼鏡のイメージに近いでしょうか

    「電脳コイル」というアニメに出てくる眼鏡が拡張現実の例としてあげられることが多い気がします.

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