12/16 大学生から見たmixi~SNS

今日は東大経済学部経営学科3年生の平川裕也さんが、「大学生から見たmixi~SNS」
というテーマで発表して下さいました。
今年、mixiでインターンをしてきたという平川さん。社内にいたからこその視点でも、mixi、そして最近話題のtwitterを含むSNSについて熱く語って下さいました。

一分間スピーチでは、「インターネットとのつきあい方」について参加者がスピーチしました。メールや動画、SNSなどの利用の他に、学生が多いからか論文検索での使用をしている人が目立ちました。ほぼ全員が何かしらのSNSを利用しており、mixi、twitter、GREEを挙げる人が多かったです。

本日の議題の中心は、「mixiアプリ」についてでした。
mixiアプリは、平たく言えばmixiにログインした状態で遊べるゲームの集合です。
「サンシャイン牧場」などのゲーム系アプリと、「マイミク通信簿」「web本棚」などのツール系のアプリがあります。

「インターネット上でできるゲーム」というと、いわゆる「オンラインゲーム」が思い浮かびます。では、オンラインゲームとmixiアプリでは、何が違うのでしょうか?
オンラインゲームでは、利用者は基本的に匿名の個人でプレイを行います。ゲームはストーリー性が重視され、また他のプレーヤーとリアルタイムでネット上の行動を同期できます。ゲームをやり込む余地が大きく、いわゆる「ネトゲ廃人」を生み出す素地を持っています。
一方でmixiアプリは、mixiアカウントをさらした状態でゲームを行います。ゲームのためだけではなく、日記やその他のカテゴリの人格も統合した状態のアカウントでゲームを行うため、ゲームのためだけのアカウントでプレイするオンラインゲームよりも匿名性が低くなります。また、ゲームではストーリー性は重視されず(例えば「サンシャイン牧場」に地球を救う、などのテーマはありませんよね。強い人格を持ったキャラもいません)、行動も基本的に非同期型です。ずっと同じ時間にゲームをする必要はなく、自分がログインしたときに気が向いたらすぐプレイできる、というものです。
アプリはやり込まなくても楽しめるものが多いため、参入の障壁も低くなっています。

そして、mixiアプリで何よりも重視されているのが「ソーシャル性」です。
Mixiアプリは、プレイすることそのものよりもそこから生まれるマイミク同士のつながりが目的になります。

平川さんがmixiでインターンをしたときに、mixiアプリの企画を立てるという仕事がありました。そこで学んだ、いいアプリの条件とは、
1、 マイミク同士のつながりが生まれるゲーム
2、 win-winの関係になるゲーム(つぶし合いの競争ではなく、協力するゲーム)
3、 面白いフィードがトップページに出るゲーム(例えば、クイズに失敗したら「平川は死にました」とマイミクのページに表示される、など。思わずマイミクが興味を持つ仕掛け)
です。

mixiアプリは、「誰々がどんなアプリをやりました」という表示がつぎつぎにマイミクのページにフィードされます。また、マイミクを自分がやっているアプリに招待することもできます。
Mixiは、もともとは日記でのコミュニケーションがメインでしたが、日記を書いたりそれにコメントを書いたり、というのは少しコミュニケーションの障壁が高いようです。
そこにアプリを介することでその障壁を下げ、よりマイミク同士がつながれる仕組みを作ったのです。
実際、アプリが始まってから、利用者数は横ばいですが、ページビューが急増したそうです。より多くの時間を利用者がmixiで過ごしているようです。

mixiアプリは、実はPerlという言語を使えば誰でも作ることが可能です。
ゲームを課金制にしてお金を稼いだりできますし、多くの利用者を得てページビュー向上に貢献したと見なされればmixiから報奨金をもらえます。または企業とタイアップして広告アプリを作ることもできます。
すでに何千件というアプリが登場しているそうです。

mixiの他に、SNSとして最近はtwitterが注目を集めています。
この二つには決定的な違いがあり、mixiは「対等な関係のマイミクと、匿名性の低い囲い込まれた状態でコミュニケーションする」ものに対し、twitterは「一方的な関係の「フォロー」を繰り返し、匿名性が高くオープンな状態で非均衡な情報の共有が行われていくコミュニケーション」です。(twitterは、相手の了解無しで相手の「つぶやき=発信された情報」を見ることができます。また、アカウントの作成も自由であり、一部の著名人をのぞけば身元の保証はされていません。)
そこで、非常に面白いまとめ方を平川さんがして下さいました。mixiは「誰が」が重要で、twitterは「何が」が重要な場所である、と。
例えば、「○○に行きたい」という情報は、twitterで見知らぬ人がつぶやいても何の価値もない情報ですが、mixiで好きな人がそういう情報を発信すれば「じゃあ誘ってみよう」ということになり、非常に価値をもった情報になります。これは、「誰が」を重視しているmixiが強みをもつ部分です。
逆に、「事業仕分けについてまとまった意見が読みたい」と思った時は、twitterのハッシュタグ(話題を分類するためのキーワード)で検索をすれば著名人の意見や記者会見会場からの中継、関連リンクなどを一気に収集することができます。これは「何が」を重視するtwitterの強みです。

そういう住み分けを行っていくことで、mixiとtwitterが共存していくことは可能でしょう。
しかし、今回mixiアプリについてでた意見では、「いまいち興味がわかない」「招待されたけどスルーしている」「やっていたけど時間の無駄だと思ってやめた」と、ネガティブなものも多くありました。
これは、mixiアプリが本質的に「mixiの○○」と、mixiというプラットフォームから抜け出せない広がりのないコンテンツであることにも起因していると思います。
「部室でみんなでファミコンをしている感じ」とmixi アプリを評した人もいましたが、まさにそれに近いと思います。
仲のいい友達と閉鎖的に楽しむ。もちろん楽しいけれど、ずっとそうするわけにはいかないな、と長い学生時代を通って誰しも思ったことがあると思います。
ましてや、無限の世界に隣接しているインターネット上という環境の中でその状態に閉じこもることへの違和感はより強くなると思います。

mixiアプリの中には、mixiの外にあるゲームとほとんど同じものも見受けられます。
それをわざわざmixiに取り込んで閉鎖的にする必要性を感じないものもあります。
匿名性が低くて閉鎖的、というmixiの長所であり弱点である部分を、mixiアプリを通して変えていけないのか。
そんな可能性を感じた発表でした。

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